ネットで見かける怪しい激安Officeがなぜ安いのかを解説
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YahooショッピングやAmazon、その他フリマアプリなどで、ExcelやWordなどのMicrosoft Office(以下:Officeと省略)の値段を調べてみたことはありますか?
最安値などを検索してみると分かると思うんですけど、中にはありえない値段でOfficeが売られているのを見かけます。
このいかにも怪しいOfficeですが、これらは全てライセンス規約違反品になりますし、その他の危険性も含まれておりますので購入することはやめておいた方がいいです。
では、なぜ出品者はOfficeをこんな格安で出品することができるのか?また、なぜライセンス違反品を公の場で堂々と販売できるのか?について解説していきます。
目次
Officeが激安で販売できる理由
企業や組織用に提供されているライセンスの一部を販売
Officeのライセンスにはさまざまあり、一度購入すれば永続的に使えるパッケージ版や月額で使える365ライセンス、または購入したPCに付帯しているOEM版ライセンスなどがあります。
そしてもう一つあるのが、企業や組織などがライセンスを大量買いする代わりに、1単価の値段を安く購入できる「ボリュームライセンス」というものがあります。
この大量買いしたボリュームライセンスを切り売りして販売しているのが実態ですが、いくら大量にライセンスを買ったからといっても、日本では1ライセンス数百円で買う事なんかできません。
ではなぜ、数百円単位でライセンスを販売できるのでしょうか?
Officeの金額は国によって違う
Officeの金額は国によってさまざまで、特に人口が多い中国、インド、ロシアなどでは日本に比べてかなり格安な値段設定となっております。
そういったOfficeが格安で提供されている国で、ボリュームライセンス契約でさらに学生用の一番安いアカデミック版を大量購入することによって、数百円という価格で販売できているのです。
シリアルコードを送るだけなので配送料がかからない
購入後はパッケージやシリアルカードが送られてくる訳でもなく、シリアルコードが送られてくるだけなので出品者は配送料がかかりません。
相手に伝えたメールアドレス宛にコードが送られてくる場合もあれば、出品ページのメッセージ欄にコードが送られてくる場合もあります。
ここで気を付けたいのが、相手にメールアドレスを伝えてコードを受け取る場合、デメリットをはらんでいる事については記事の最後の方でお話しします。
Officeの転売は海外では違法じゃない
Officeの転売は海外では合法、日本ではグレーゾーン
Officeのボリュームライセンスを切り売りする転売について、欧州司法裁判所にて最高裁まで争った事例があります。
その結果「合法」という判決が下されました。判例はこちら
判決内容をざっくりとお伝えすると、「プログラムを配布している企業の権利は販売と同時に消えてしまう」という内容でした。
ただし、これは海外での判例であり日本でこの判例が適用されるかどうかは分かりません。
私の予想では、日本でこの手法を使って荒稼ぎするような人が出てこれば、海外の判例とか関係なく違法になりそうな気がします。
日本の警察は「疑わしきは証拠がなくても罰しろ!!」「安月給の自分たちよりも荒稼ぎしてる奴らは許さない!!」という国ですから。
規約違反品を購入するのは合法、使用するのは、、、?
では逆に、規約違反品と知りながらOfficeを購入→使用するのは合法なのか?
これは、日本国内でも購入に関しては「合法」になります。
ただし、使用に関しては立ち上げ画面の利用規約に同意した時点で「×」になります。
なぜ「違法」ではなく「×」と表現したかというと、中には規約違反品と知らずに買ってしまう人もいるからです。
その場合は違反者ではなく「被害者」という立場になるので罰せられることはありません。最悪でもせいぜいライセンスを止められるくらいでしょう。
では、規約違反品と知りながら規約に同意し使用した場合はどうなるのか。
これも最悪、正規のライセンス料金を請求されるかライセンスを止められるくらいで、警察に捕まったりとか高額の罰金とかはありません。
ちなみにMicrosoftは規約違反品を購入または使用した人に対して訴訟などを起こしたことは今までに一度もありません。
その理由としては、使用者に対して訴訟を起こしていたら世の中の人はMicrosoft製品が怖くて使えなくなってしまいますし、正規ライセンス料金を支払ってもらう為にかける労力としては採算が合わないからです。
規約違反品の激安Officeを買うリスク
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販売元がライセンス契約をやめたらその時点で使えなくなる
ボリュームライセンスの大元の使用権は当然出品者側にあります。
なので、出品者がボリュームライセンス契約をやめた時点で、その出品者からOfficeを買った人はもれなく使用できなくなってしまいます。
また、出品者側で個別にライセンスを外すことも可能なので、取引評価後にライセンスを外される可能性もあります。
使えなくなったと出品者に問い合わせようとしても、その時には取引評価は済ませた後になりますので、返品はおろか問い合わせすることもできないでしょう。
いつまで使用できるかは出品者次第という形になります。
まぁ、もしそうなったとしても数百円なら諦めつくかとは思いますが。
メールアドレスを伝えて購入すると迷惑メールが増える
先の説明で、配送方法はシリアルコードがメッセージ欄かメールアドレス宛に送られてくると説明しました。
メッセージ欄ならいいですが、メールアドレス宛にコードを送ってもらう形の場合、当然相手にメールアドレスを教えなければなりません。
そして相手はグレーな方法で商売している悪質な業者であるということです。
匿名配送でなければ、配送先の情報や名前まで相手に知られてしまいます。
そんな業者に個人情報を知られて悪用されるリスクを考えたら、いくら安くても激安Officeを買うメリットは無いと思います。
まとめ
・激安で販売できる理由は、海外で格安で仕入れたボリュームライセンスを切り売りして販売しているから。
・Officeの転売は規約違反ではあるが、違法じゃないから
・規約違反品の購入は合法、ただし違反品と分かっていながら使用するのはダメ
・販売元次第である日突然使えなくなるリスクがある。
・取引時の個人情報を悪用される可能性がある。
ちなみに過去の記事で、転売Officeを買ってみたという記事も載せていますので、よかったらこっちも読んでみて下さい。
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